6PXの上位互換Oct.24,2019
企業案件です。
とうとう我々も資本主義の荒波に飲まれて企業の犬となる時が。。。
数か月前にWubenさんより連絡があり、ライトを送るのでレビューしませんかとオファーがありました。
承諾した理由はたったひとつ。ダメなところがあればボロクソ叩いて良いと許可をいただいたためです。ありがとうございます。
レビューが大変遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
これだから我々は常にラガードなのだ。。。
2本送られてきたのでブラックはPonky、シルバーはSがテストしました。
で、一応我々としては無報酬のスタンスなので本記事公開の時点でWubenより頂いたレビューサンプルのプレゼント企画やります。詳細はツイッター参照↓。
【プレゼント企画】今回レビューに使用したライト(WUBEN L50)をこのツイートをRTしていただいたフォロワーさんのうち、1名様にプレゼントします!
●締め切り:12/5(木) 24:00
●応募条件:相互フォロー&このツイートをRT
●プレゼント:WUBEN L50 (WUBENより商品提供)
https://t.co/bfUKAhyoZW— AGECアウトドア (@AGEC_info) 2019年11月27日
んなわけでボロクソ叩いていきましょう笑
ご無沙汰しております、Sです。
まずゴチャゴチャ言う前にですね、これシルバーなんですよ!
黒以外の選択肢を用意してくれるあたり、すごく好印象です。この業界はどっち向いても黒い懐中電灯ばっかりでうんざりでしたので。
とりあえずこのアマゾンリンク見て下さい↓。
奥さん、これはお得ですよ!
約¥3000。破格です。
wowtacと同じセグメントに食いついています。
市場競争は基本的に良いコトです。商品の進化の原動力になりますから。
それにしても中華ライトの台頭から10年、市場はずいぶんと多様化したものです。高級路線を貫く古参に対して低価格で新規参入を狙うベンチャー。懐中電灯のマーケットがここまで発展するとは本当に驚くべきです。
で、価格の割に結構まともな作りをしています。
ネジ等の工作精度も悪く無いです。ただ、ところどころ詰めが甘い個所があって、いずれもメーカー側からすれば簡単に修正できることだと思うのでこのまましっかり進化してほしいものです。
というかむしろ新規参入にしてはよく研究して頑張った方だと思います。
低価格で標準的なスペックを備えていて、価格の割に機能的。
バリバリ道具としての価値だけが重視される製品ですよね。
正直機能性だけの実用品をレビューするのって楽しくないんですよ。エンジニアとしては純粋な性能の向上だけを見なきゃいけないのでレビューしても教科書的で読んでても眠いだけです。
男だと趣味の対象は何でも女に例えたがりますから、、、
そうですね、、、ダメ女ほどかわいいってやつですかね?
生活習慣ダメダメで男遊びも激しいクズ女なのに、なんであんなのと、、、なんて後々思いつつも、なんだかんだで楽しかったなあ
とか
水商売やってる女の子とつるんでいた人ならタバコの匂いは嫌いだけどあのヤニと香水の混ざった独特な女の匂いはやっぱり好き
とか
この͡娘、超絶頭悪いんだけどかわいいから良いんだ、、、ってズルズル引きずったり
とか
まあ、社会一般の理想的な女性イメージよりも世間の価値観とは逆行する女性の方がそそられるとこはあるのかもしれませんね。
結局我々はエコノではなくヒューマンですから、こいつの9割はダメでも1割の部分はすごく好き、みたいな感覚は何事にも必要なのかもしれません。
ただし、持続可能性はありません苦笑。
関係をこじらせ続けてると誰もがそのうち、自分がおかしいんじゃねえか??なんて思い始めるわけです。
残念ながら持続可能性を考えると機能性を見なきゃいけない。
おとなになるってのは悲しいものです。
個人的には人生の最高潮は5歳だと思っています。
なにもかもが新しく、ワクワクしていて世界の全てに感動を覚える。
でも感受性というものは生きづらさに等しいです。HSPなんて盛んに言われる世の中ですしね。
そんな中、例えば抗うつ薬なんてものは感受性を鈍らせることでハッピーになることができます。逆にそれは感受性と言うアイデンティティを否定する人格否定の暴力性が常につきまとっていることを意味します。
おとなになるということは人格否定と幸福に挟まれる苦悩です。そうやって生きていかねばならない世の中でセンチメンタルになれる数少ない対象が趣味なのです。だからこそ“そそられる”感覚は大切にしたいものです。
結局、レビューなんて所詮はマスターベーションにすぎません。最近、こういう実用品を手にすると何を書こうかと思い悩んでしまいます。
とりあえず、このライトを“おとな”の視点で見るとちとマズい点がいくつかあります。
その前にまずはスペック
Wuben L50
サイズ:φ26×139㎜
重量:136g(89g w/o bat)
LED:Osram P9(Osconiq p 3737 ??)
ANSI FL1 出力/ランタイム(公称値)
high:1200lm(2min後より段階的にステップダウン、10min後に400lm)/1.5h
med:400lm/2.5h
low:75lm/8.5h
eco:5lm/143h
SOS:200lm
公称光度:10008cd
UI:リバースクリッキーにてeco→low→mid→high、点灯中ダブルタップでSOSモード、モードメモリー有り
電池:18650(2600mAh付属)
マイクロUSBの充電ポート付きでリバースクリッキーによる弱スタートUI。身の回りでのユーティリティを重視した作りですね。用途としてはEDC、車載用、安いので友人や家族にプレゼントしてバラまくとかですかね。
18650専用ってあたりからして、恐らくDDドライバー(ダイレクトドライブレギュレーター)。コストを考えれば妥当ですね。って思ったんですけど、スイッチで電流を測ったらhighモードで2.1Aしか出てないので意外にもまともなバックコンバータ積んでそうな気がします※。ならCR123A対応にしろや!とも思います苦笑。定格の問題なのか誤充電を避けるためなのかはわかりませんが、試す場合は自己責任で。
【追記Dec.4,2019】
Wubenさんより連絡がありました。取説には未記載ですが、CR123Aにも対応しているので使用可とのことです。防災備蓄にも〇です。
とりあえずCR123Aは使えないので防災備蓄には微妙ですね。18650の爆発的な普及によってCR123A使用不可でも全然ネガだと感じなくなりましたね。10年前からしたら信じられないですね。むしろ、高出力LEDがここまで進化した現代では放電量のキャパ的に18650の優位性は無視できなくなってきました。
アウトドアは、、、オートキャンプならまだしも一般的なアウトドアでは無しですね。いかんせん重すぎる。まあ軽量化は金がかかるので価格的に仕方ないとしても、普段使いを考慮して盛り込んでいる諸機能がネガになってますね。
それにしてもオスラムP9って何だ??寸法や見た目からして多分オスラム OSCONIQ P 3737だと思います。知っている人いたら教えてくれませんか??
ちなみにP3737はmax3Aでおよそ1200lm。LEDも随分進化したものです。なお、現行モデルはXP-L2になってるみたいです。変えない方が良かっただろって思いますがやっぱりCREEのブランド力は強しなんですかねえ?
※P3737はIf=3000mAの時、Vf=約2.95Vより、仮に変換ロスを無視すれば2.1A×(4.2V/2.95V)=2990mA
ARコート付きレンズにプラリフとまあその辺は予想通りでしたが、個人的に感動したのがMCPCB。この価格帯で銅!!すげえ、マジか!!
とりあえずディスる前に一言、全体的にはよくできているんですよ。でもいくつか使いにくいところがあって、筆者の独断と偏見に基づいて叩いていきます。でもメーカーとしてもさほどコストもかからずに簡単に改良できると思うので頑張ってほしいです。
以下、このライトのチャームポイント。
①ツルツルボディ
ナーリングが全くないトゥルントゥルンのボデイ。
使っててボッテンボッテン落としまくりました。
使い始めて最初の1ヶ月で傷だらけです。これはボディに使っているアルミ合金が柔らかいってのもあると思います。落としまくっていた結果、気付いたら余ったゴム紐をランヤードホールに付けてました。
本当はボディの話をすれば今の時代、18650のボディで1インチ径ってなんだ!もっと細く薄く削れるだろ!とか内心叫びたいのですが、コストも大切なので最新鋭の高級CNCマシンで過激なナーリングと軽量化を攻めろとは言いません。
でもせめてすべり止めの努力だけでもしてくれ。材質がアルミ合金にアルマイトって時点でツルツルなのは当たり前なんだ。だからもうナーリングとかで機械的にトラクションを稼ぐしかないのです。
WowtacができるんだからWubenだってできるはずさ。
まあ、ちゃんとした機械を持っていながら軽量化に糞食らえとツルツルボディを作りまくった某S社もいますね。ここ10年間の某シュアなんちゃら社は完全にモノづくりを舐めてますよね。おっと愚痴はやめよう。
②クリップ
こんなにポケットから突き出すクリップ配置、3年前に淘汰されたと思ってました。なんたって4㎝くらい飛び出してますよ。
これが5年前ならまあしょうがないかなって感じもありますが、市場競争による消費者の選択圧は厳しいのです。ディープキャリークリップ無しではもはや市場では生き残れない時代なのです。
率直な感想、こんだけ突き出ると普通に使いにくい。
まあ、コスト的には厳しいと思うのでクリップを再設計しろとは言いません。
ただ、クリップを後ろにずらしてスイッチの先端につけるとか、ベゼルアップでヘッドの先端に付けるとか、取り付け位置を変更してください。
まあ、某なんとかファイア社も長年同じ問題を抱えてましたし、ディープキャリークリップ作ったと思いきや簡単に折れる糞仕様でしたよね~。おっと愚痴はやめよう。
③UI
まあ、基本的には良いんですよ。
リバースクリッキーで弱スタートはユーティリティ性に優れていますし、各モードの出力設定、ハイモードのステップダウン、電池残量が下がった時に5分毎に点滅する警告機能、、、
特にムーンライトモードを0.5lmとか0.1lmとか出力を絞りすぎずにコンサバティブに5lmとしているのが好印象です。
どこをとっても秀逸なバランスを実現していて実用面ではさすがと言わざるを得ません。
ただし、ひとつだけ除く。
モードメモリー付き
はあ?嘘だろ??
だってさ、弱スタートの利点っていついかなる場面でも一発目に馬鹿パワーで目を潰す事態を防ぐことができるところだよね??
なのにモードメモリー付けるって頭悪すぎ。
てかモードメモリーが無くても煩わしさを感じないようにシンプルに4モードしか設定してないんだよね??
ココだけの話、スペック欄に
“モードメモリー機能付き!!”
って書きたかっただけだよね??
はい、モードメモリーのプログラムは削除しましょう。highとmidを1つにまとめて3モードにすればなお良し。てかその方がプログラム自体は単純ですよね?
④スイッチ
このスイッチ、、、恐らく8割の人は嫌いって言うパターンですよね。
なんでここにUSBポートあるんだ?そしてこのゴムキャップは何だ?
ちなみにWubenさんから提供されたのは旧ロットみたいで新型はUSBのゴムキャップの形状がすこし変更になるらしいです。提供サンプルのゴムキャップは保持力が弱くて気が付くと勝手に外れているダメ仕様なので改良したのかもしれません。
それにしてもこのゴムブーツ、汎用品使えないし、補修部品とかも考えてないんだろうなあ。。。安いんだし裂けたら買い替えろってことなんですかね?Oリングの予備は付属しますが、スイッチブーツの予備は付属しません。なんか逆な気がする。。。
話を戻して、ユーティリティ用途なら電子式のヘッドスイッチの方が軽量化には有利です。
それでもあえてテールスイッチにしたってことは操作性を重視してるんだろ??
なのになぜスイッチを小っちゃくして横にどかしてまでしてUSBポートをつける??
てかUSBポートをつけるならヘッドに付ける方が構造もよっぽどシンプルだろ!
色々仕組みも気になったのでバラしてみました。
USBポートはシリコンでコーキングされており、防水はバッチリです。
スイッチは基板が2層構造。USBからの入力はスイッチと並列に接続されています。ヘッド側で入電を感知して+極端子をボディに接続するのでしょう。
ただでさえクリップ位置が悪いのにこんな凝ったデカいテールキャップにしたらそらあ、余計ポケットから突き出るわな。。。
そもそもフラッシュライトにおけるUSBポートって悪ですよね。
充電端子としては無駄に複雑で耐久性も低い。
個人的には懐中電灯本体に充電機能なんていらないと思っています。複雑化による無駄な重量増加と大型化は道具としての性能にはマイナスだからです。でもEDCライトや車載ライトなら完全には否定しません。なら汎用のDCジャックを、とか言ったところで規格としてはいまいち浸透していません。その点オーライトなんかは個人的には結構評価しています。
USBポートをつける価値があるとしたら充電目的ではなくUI設定でしょう。ヘッドを外したら内側の接点バネの横にUSBポート、そこにケーブルを挿してパイソンかなんかで直接プログラムを書いてフラッシュライトのUIを自由に設定できるなんてのが良いのではないかと思います。そして皆が作ったソースコードがツイッターやCPFで交換される、、、そんなのが個人的には夢だったりします。
とりあえず、ダメ出しはそんなところですかね?
今すぐ改良すべきなのは
・すべり止めにナーリングをつける
・クリップをヘッド先端につけてベゼルアップキャリーに
・3モード化してモードメモリーのプログラムは消去
あとは余裕があればUSB充電は廃してスイッチは通常のリバースクリッキーにして、そのかわりにコストダウン。それか、もういっそのことテールスイッチを廃して電子式のヘッドスイッチに。それでUSBポートつけたければどこにでもどうぞ。
あれ?これじゃただの劣化版のオーライトバトンじゃねえか。なんだかんだ言ってオーライトはユーティリティライトを完成させていると実感させられますね。
その辺をきっちり改良してくれれば個人的に3本くらい買いますし周りにも積極的に勧めますね。現行はあと一歩惜しいんだけどちょっとイマイチってのが率直な感想です。
これだからおとなってのはイヤなんだ。。
わあ~光る!明るい!かわいい!くらいのレベルで生きていたいものです。
ちなみにこのライトのテストをしていて一番楽しかったのは沢登りの帰りにキャンプ地のトイレで6㎝くらいある巨大なオニグモを見つけてガキみたいにはしゃいでた時です。なお、友人は隣で白けてました苦笑。
我々の意識に漂うこの深淵なるセンチメンタリズムに浸された実存のニヒリズムに対して、某アニメではこれ↓を引用しています。
私たちの知識は一部分、預言も一部分だから。完全なものが来た時には、部分的なものは廃れよう。幼子だった時、私は幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とをあわせて見ることになる。私は、今は一部しか知らなくとも、その時には、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。―1 Corinthians 13:9-12
結論:さっさと大人になれやこのガキが
あ、あとこのレビュー執筆中の出来事。
これからビームショット撮影とランタイム計測をしようと思っていたその時。
落っことしたら死にました。
完全にdeadです。もう光りません。
以下、Ponkyの個体によるビームショット&ランタイム計測。
ランタイムグラフ
室温20℃ 付属電池(2600mA)使用 強制空冷
ビームショット
DSC-HX100V使用。
50cm eco f/2.8 1/125s ISO-640
50cm low f/2.8 1/80s ISO-100
50cm med f/2.8 1/320s ISO-100
50cm high f/2.8 1/320s ISO-100
100cm eco f/2.8 1/80s ISO-1600
100cm low f/2.8 1/50s ISO-100
100cm med f/2.8 1/100s ISO-100
100cm high f/2.8 1/160s ISO-100
参考(マグライト4D)
L=100cm 絞りf/4.5、露出時間1/2s、ISO-100
L=50cm 絞りf/2.8、露出時間1/20s、ISO-100
というわけで2名様にプレゼント予定だったのが1本ぶっ壊してしまったのでプレゼント企画はブラックのお一人だけです。L50のブラックに加えてホルスター2つ、シルバーの方から取り外した補修パーツと電池をまとめてプレゼントします。
まあ、もっと高い価格帯の製品ですら耐衝撃性対策はまだまだですからねえ。。。というのもポッティングしたところでスペック欄の見栄えが良くなるわけじゃないですし。多分真面目にやってるのはエルゼッタくらいじゃないかと思います。
でも耐衝撃性や放熱性を考えたらポッティングのメリットは大きいです。バラす側の人間からすれば悪夢ユーザーによる不用意な分解防止にもなりますし。
Wubenに限らず、ほぼ全てのフラッシュライトメーカーへの願い。
数百円価格に上乗せして良いからポッティングを業界スタンダードにして下さい。
それにしてもツルツルボディ&コストカット仕様、そして落として壊す事例が多発。。。うん、これは6PXと同じパターンだね!