フラッシュライトはなぜ円筒形か??

星になるな、丸くなれ Mar.26,2019


AGECにアクセスしていただきありがとうございます。サイト管理人の友人Sです。体調不良で家でグッタリしてるのでここは暇つぶしがてら初心者向けに軽~い記事を一本。

マニアからすれば当たり前のことばっかなのでフラッシャホリックの人たちは今回は読まなくて大丈夫です!

さーて、フラッシュライトはほとんどが円筒形です。L字型ライトなども円柱を基本単位として組み合わせた形です。

角柱型など円筒形ではないフラッシュライトは数えるほどしかありません。例外はヘッドライト市場くらいですね。

問題:なんで円筒形なのでしょうか???

答え:色々と都合がいいから

色々ってことは理由は一つではありません。なので多分皆正解ですかね?

理由①:電池が円筒形だから

なぜ、電池は円筒形?

→電池はわざと化学的に不安定な状態にすることでエネルギーを蓄えている危険物です。液漏れ、ガス発生、爆発などの危険性があります。なので内圧が上がっても耐えられる形状がより安全と言えます。理論上、最も耐圧性がある形状は球体ですが、現実的に球体の電池は実用的ではないので円筒形となっています。

理由②:加工しやすい

以前の記事でも述べましたが、フラッシュライトは放熱性確保のために主に軽金属で作られています。円筒形は旋盤で加工するのに都合が良いです。

なぜフラッシュライトは金属製?

2017.12.05

また、円筒形だとボディーに直接ネジを切れるという大きなメリットがあります。ネジはシンプルで強力で信頼性が高く、操作性にも優れているので部品どうしの結合、内部パーツの固定などに広く使われています。

理由③:防水が確保しやすい

半分はネジを採用できるからですが、もう半分はOリングなどのゴムパーツが汎用品を流用できるからです。メンテ記事もご覧ください。

フラッシュライトのメンテナンス

2018.10.25

流用や強化、カスタムが簡単なだけでなく、丸い形状は圧力が一定にかかるので防水性の面でも有利です。

また、ネジとOリングを併用することで防水性を維持しながら接点のオンオフ操作をさせてUIを多様化することも可能です。

理由④:光学系の設計がしやすい

フラッシュライトは汎用性が必要なので車のヘッドライトなどと違ってできるだけ一様な配光が要求されます。

リフにしろレンズにしろ、基本的に点光源から放射状に光が放出される前提で設計が行われます。なのでフラッシュライトの光学系のほぼ全ては平面図形を回転させた回転体です。だから円筒形のボディ形状が非常に相性が良いのです。さらに結果的に風防が円形になるので耐衝撃性が高くなるメリットもあります。これ以上書くと長くなるので詳細は関連記事参照。

フラッシュライト光学系の基礎2

2017.12.03

その他

あと、これは副産物的な結果ですが、人間の手は基本的に丸棒を掴むのに都合がいいので円筒形は人間工学的にも優れていたりします。さらに、円筒形は球体ほどではありませんが、体積の割に表面積の少ない形状ですので結果的に軽量化にも有利です。

他にもまだ理由があるかもしれません。もし思いつく方がいらっしゃいましたらツイッター等で是非指摘してください。

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ABOUTこの記事をかいた人

ストイックに理詰めで装備システムを構築する実用主義者。ponkyがデザイナーならSはエンジニア(B2は中間でバランス良い)。Sからすれば実用性第一で見た目は二の次のようだ。体力はないが、読図やロープワークは超得意。
イギリス生まれなのにアメリカ英語しか使えない日本育ち。